プライムパートナー 大野順弘コラム

ビジネスに係わる面白話しを中心に書いてます

ドクターフィシュは癒し名人(2012-12-18)

先日、ドクターフィシュを買いました。ご存知ない方がいらっしゃると思いますので説明しますと、めだか程の大きさで、手を水槽に入れると近寄ってきて肌の角質を食べてくれます。これが、実に気持ちいいんです。ピリピリする感じは弱電気が身体に流れるようです。今まで、いろいろな魚を飼ってきましたが、当然に直接スキンシップがとれる事はなかったですから、何だかかわいいんですよね。温泉施設のSPAなどで、10分500円みたいな感じで体験できるところもありますが、まさか家庭で飼えるとは思ってもみませんでした。癒し系のペットを検討されている方には、おススメです。

 

最近見かけた変な本(2013-01-27)

アベノミクスの効果で僅か数カ月の間に「円安・株高」傾向になってきました。

かなり久し振りに景気が良くなる兆しを感じつつありますが、このようなデジャブは過去にも数回あったように思えます。今度こそ本物であってくれと願うばかりです。ところで、最近電車に乗ると「秒速で稼ぐ**」とか言う本の広告をよく目にします。いかにも元ヤンキーのホスト風貌をした20代社長が数台の外車の前にいる写真があり、秒速で数億円稼いだ私の成功方法を伝授しますという内容です。思い起こすと、ITバブルの頃にホリエモンや村上などが出てきた頃も、働かないで金持ちになる事がもてはやされた時代でした。大した技術もないベンチャー企業が驚くほどの時価総額になってしまい、乗り遅れまいと株を買ったとたんに大暴落がおこり、多くの個人投資家は損をしました。そして沢山のIT企業が市場から消えていきました。

先ほどの本を見ると、いよいよ振り子の針は数年前に戻るのかとつい感じてしまいます。バブルはいつか壊れてしまうものです。今度のアベノミクスはバブルでなく足腰の強い日本経済を回復してもらえるものと期待したいところです。

 

中小企業のコンプラ教育(2013-02-17)

先日、ある上場企業に商品を納めている社長から助けて欲しいと連絡が入りました。

この会社は地方にある100年の歴史がある同族の中小企業で、そこで働く一社員が企業の存続に係わる大変な不祥事を起こしてしまいました。前代未聞の不祥事ですが、会社ぐるみでなく社員のばかげた行動が起こしたことだったので、謝罪をすれば許してもらえると思いきや、上場企業の担当者は怒り心頭です。今後の取引継続についてもちらつかせています。甘い見通しだったと反省した社長は、わらをもすがる思いで、私に相談してきたというわけです。先方に赴き詳しい事情と対策を話し合い、徹夜で業務改善の対策書を作成しました。こちらも何とかしてあげたいという気持ちです。私の対策書次第で会社の存続が決まります。結果、上場企業の担当は、こちらの誠意ある対応を認めてくれました。助かったという安堵の気持ちで一杯でした。今回の事を機会に社長さんは、息子さんに会社を承継する覚悟を決めたそうです。上場企業の要求するコンプラの水準に対応するための基盤作りをしたいとのこと。慌ただしい週末でした。

 

東急線渋谷駅がいよいよ潜る(2013-03-09)

渋谷駅が変わります。

東横線が所沢や川越と繋がってしまうので便利になりますね。私はあの東横線渋谷駅が無くなってしまう事に寂しさを覚えます。終着駅は、出会いや別れのドラマに出てくるシーンが似合います。今後はただの通過する駅になってしまうんですね。学生時代、東急東横店の中村屋で肉まんを販売する仕事をしていました。
仕事が終わってから、店長さんにガード下の一杯飲み屋に連れて行かれて、これから社会人になる心構えなどを教わったものです。当時の私と言えば、仕事はいい加減ですし、休みがちで、忍耐もなく、こんな学生が社会でやっていけるのかなと思ったんでしょうね。もはや、当時の場所に中村屋はありませんし、店長さんも多分定年されている年代です。そしてとうとう現在の終着駅も無くなってしまうんだなとしみじみ感慨深くこのブログを書いています。

 

NECが携帯事業撤退って(2013-03-29)

今日の新聞でNECが携帯電話事業から撤退する記事がでていました。

携帯電話の歴史を思い起こすと、ドコモでNECが出したNシリーズは、業界最初の折りたたみモデルでした。現在はスマホが主流ですが、以前のガラパゴス携帯といえば、ほぼ全員が折りたたみ携帯を持っていましたよね。まさに栄枯盛衰です。今から10年以上前、経営コンサルタントをしていた頃に、設立されたばかりのストロベリーコーポレーションという会社を上場できるかについて社長から相談を受けた事があります。この会社は折りたたみ携帯やノートパソコンのヒンジというバネを作っていました。ちょうど、NECのNシリーズが売り出された頃で、折りたたみが少しブームになりかけていました。

私は、今後の携帯は大部分が折りたたみになるという予測をたてて、この会社を上場させるべきだと大和証券の公開引受部を巻き込み、とうとう上場させてしまいました。業績も読み通りウナギ登りでしたし、株価もITバブルの影響もあり随分と高騰しました。実は、現在この会社は業績不振で上場をやめてしまいました。全く折りたたみ携帯が売れなくなったのが大きな理由です。そんな経験があったので、今日の新聞記事は感慨深く読みました。

先週、奈良へ一人旅をしてきました。

法隆寺薬師寺を訪れるのは高校の修学旅行以来です。1300年以上前に建てられた木造建造物や仏像はやはり圧巻でした。ところで、学生時代に薬師寺の思い出はお坊さんの説法がお笑い芸人のように面白かったという記憶です。奈良の思い出と言うと真っ先に思い出すのは、その事ばかりでした。あの時は、お坊さんが、「東京タワーは電波を飛ばしますが、薬師寺は鳩を飛ばします」みたいな話しに大笑いした覚えがあります。

今回、数十年振りに薬師寺を拝観してみると、何とお坊さんがお堂で偶然に説法をしています。お堂には40人ほどのお年を召した観光客が座っており30代位のお坊さんの話しを聞いております。途中から座って聞くと、これが落語家のように絶妙な話術で笑わせてくれます。ためになる話しあり、ボケやブラックユーモアありであらゆるテクニックが駆使されています。薬師寺はやはりお坊さんが親しみやすくて楽しいです。説法の最後にお堂や五重の塔の修復に多額のお金がかかり寄付が必要で、写経のセットを販売するので買って下さいと言われました。奈良時代はまだ寺が葬式をする風習がなかったため、寺には一切お墓がないそうです。ですから寺の収入源は拝観料とお守りなどの販売、寄付しかないようです。薬師寺は国宝が沢山ある寺ですが、法隆寺ほど古くはないし、東大寺みたいな大仏があるわけでないので、奈良での集客のポジショニングが微妙だとおっしゃっていました。

薬師寺のお坊さんの説法が面白いのは、建物や仏像の魅力だけでなくお坊さん自体を商品として顧客に訴求しているんだということが分かった気がします。私は、話術が素晴らしかったという理由だけでなく、応援したいという気持ちで、つい写経セットを二千円で買ってしまいました。他社とのポジショニングを認識して、自社のドメインを定めるところに学ぶべき点がありました。

鉄道24時間化(2013-05-09)

実現性は疑わしいですが「首都圏の鉄道24時間化」構想があるそうです。

終電を気にしないで飲みに行けるとなれば、必要経費枠の拡大と相俟って、ネオン街は今より賑わう事になると思われます。バブルが再来するのでしょうか・・。日本がバブルだったあの頃、2次会3次会は当たり前で、終電後はタクシーをつかまえるのが一苦労でした。タクシー乗り場での長い行列や空車で走っているタクシーに群がる酔っ払いの姿を思い出します。

今回、電車が24時間化すると財布を傷めないで家に帰る事ができるので個人的には大歓迎ですが、一番打撃を受けるのはタクシー業界だと思います。たとえ景気が良くなってきても、電車を利用できるますます長距離でタクシーを利用する客は減る事でしょうね。景気回復の局面でも泣き笑いはありそうですね。